2012年2月4日

『ディフェンス』ウラジーミル・ナボコフ

ルージンは幼い頃にチェスと出会い、成長してチェス・プレイヤーとなっていきます。
彼には、チェスは一流だがそれ以外の生活能力に乏しいという特徴があります。
やがてルージンは若くて美しい女性と出会い、伝統に則って彼女の母親の方に、先に結婚の意志を伝えます。

チェス小説としても読めるし、一人の人間の軌跡としても読めます。
時代状況を反映してか、次第にルージンの精神が追い詰められていきますが、
彼が彼自身を守りきれるかどうかに物語がシフトしていきます。
彼の妻やその家族、作家である彼の父、悪友など、主人公以外の登場人物も個性が際立っていて生き生きとしています。






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