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2012年12月9日

ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』の思い出

自分がアイルランドに興味を持つようになった最初のきっかけは何だったのか、と考えた時、記憶の糸をたどっておぼろげに浮かんできたのは、ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』でした。
新聞に集英社版『ユリシーズ』の広告が載っているのを見たのは今でも覚えています。1996年から翌年にかけて刊行されたということですから、丁度自分が高校生の頃でした。
98年頃、予備校の帰りに大きい本屋の海外文学のコーナーで手に取って、最初の方を読んでみたこともありました。しかし、ダブリンが舞台という以外は中身も知らない一冊四千円以上する本を3冊も買う勇気はありませんでした(お金もありませんでしたが)。
にもかかわらず、何故か『ユリシーズ』はその後も自分の頭の中に残り続けていました。
タイトルと作者の組み合わせが持つ言葉の音の響きに、何か惹きつけられるものがあったし、今でもあります。
集英社版が文庫になった時も、興味はありましたが、すぐには買いませんでした。しばらくして古本屋で見かけた時にようやく買いました。そしてその後は本棚に置いたままになって今に至ります。

ここ数年、多少なりともアイルランドに興味を持つようになって日々を過ごしていますが、その最初のきっかけになったと思しき『ユリシーズ』を、そろそろ読み始めようと思いました。
挿話を一つずつ読んで、メモを残す形で読んでいきたいと考えています。


ミス・マクロードのリール(ジョイス『ダブリナーズ』の『土くれ』)

ジョイスの『ダブリナーズ』に『土くれ』という話があります。
その『土くれ』の中に、「ドネリー夫人がミス・マクロードのリールを伴奏して子供たちがダンスをし、ジョウはマライアにワインをすすめた」という文章があります。
ここに出てくるミス・マクロードのリールとはどんな曲なのか。
一読した時は気にしませんでしたが、私の持っている文庫本には楽譜も載っているので、
調べて見ました。
以下の曲です。
ハープ演奏なので、綺麗めに聞こえます。




2012年2月26日

『ダブリナーズ』 ジェイムズ・ジョイス

アイルランドの作家ジェイムズ・ジョイスによる短篇集です。

『ダブリン市民』というタイトルで出ていたものを新訳するにあたり、タイトルも原題である『ダブリナーズ』をそのまま使用しています。

ダブリンのさまざまな老若男女が出てきて、それぞれの生活が描かれています。

文章は、晦渋ではないにしても、決して平易なものではありません。

言葉に対するこだわりが強い作家による短篇なので、その文章が何を意味しているのか不可解な箇所が所々に出てきます。

折に触れて再読するのがいいかもしれないです。

「姉妹」
「出会い」
「アラビー」
「エヴリン」
「カーレースが終って」
「二人の伊達男」
「下宿屋」
「小さな雲」
「写し」
「土くれ」
「痛ましい事故」
「委員会室の蔦の日」
「母親」
「恩寵」
「死せるものたち」