ウィリアム・トレヴァー3冊目。
これまでに読んだ2冊に比べると、
今回の短編集には男女の話が多かった
印象がある。
意外な展開になるというものではなく、
ストレートに物語が進む形式が多い。
収録作品
死者とともに
伝統
ジャスティーナの神父
夜の外出
グレイリスの遺産
孤独
聖像
ローズは泣いた
大金の夢
路上で
ダンス教師の音楽
密会
2012年7月5日
2012年5月5日
バリー・リンドン
主人公の設定がアイルランド人だということで
アイルランド関係の映画の範疇に入るかと思いますが、
舞台の殆どはアイルランド以外の国です。
映像は絵画的。
物語は淡々と進む。
監督はキューブリック。
原作を読んで見たいのですが、如何せん絶版になっているので、
折をみて図書館で探してみることにしましょう。
2012年4月28日
マイケル・コリンズ
『麦の穂をゆらす風』の作中で一回だけ
名前が出てきたマイケル・コリンズ。
そのコリンズを主人公にした映画で、
イースター蜂起から内戦での彼の死までを
描いています。
風景や伝統音楽のシーンは少ないです。
役者は魅力的です。
なかでもデ・ヴァレラ役のアラン・リックマンの
演技は素晴らしいです。
名前が出てきたマイケル・コリンズ。
そのコリンズを主人公にした映画で、
イースター蜂起から内戦での彼の死までを
描いています。
風景や伝統音楽のシーンは少ないです。
役者は魅力的です。
なかでもデ・ヴァレラ役のアラン・リックマンの
演技は素晴らしいです。
2012年4月26日
麦の穂をゆらす風
アイルランド関係で興味を持って観た映画です。
タイトルは、伝統音楽の曲名からとられています。
アイルランド独立戦争とその後の内戦が話の中心になっていますが、
アイルランドの風景とその緑色が強く印象に残っています。
タイトルは、伝統音楽の曲名からとられています。
アイルランド独立戦争とその後の内戦が話の中心になっていますが、
アイルランドの風景とその緑色が強く印象に残っています。
2012年3月8日
『アイルランド・ストーリーズ』 ウィリアム・トレヴァー
アイルランドの作家ウィリアム・トレヴァーによる短篇集。
『聖母の贈り物』の時と同じく十二篇が収められている。
今回の本では、アイルランドが舞台の話が多く、歴史的な出来事に関する記述も多くあり、
中身の濃い短篇集になっている。
『女洋裁師の子供』
カハルはスペイン人の観光客を車に乗せて、涙を流すという路傍の聖母像へ案内する。
その帰り道、カハルの身にアクシデントが起きる。
『キャスリーンの牧草地』
ハガーティーは牧草地を手に入れるため、末娘のキャスリーンを知り合いの家に女中奉公に出す。キャスリーンは奉公先で、自分が育ったのとは異なる水準の生活様式で暮らす人々に仕えることになる。
『第三者』
ボーランドにはアナベラという妻がいるが、彼女は浮気をしていた。
ボーランドは妻の浮気相手であるレアードマンに会って話をすることになる。
『ミス・スミス』
ミス・スミスは女教師である。彼女の生徒にジェイムズという少年がいるが、彼女はこの少年のことを快く思っていない。
やがてミス・スミスは結婚退職して、子供が生まれる。
ジェイムズ少年は庭の草刈りをしに来た男から、自分の行動指針について助言を得る。
『トラモアへ新婚旅行』
デイビーとキティーは新婚夫婦である。旅行先での会話から過去の記憶が甦り、
デイビーはキティーの真意を知ることになる。
『アトラクタ』
年老いた女教師アトラクタは、現実に起きている事件に思いを馳せ、
生徒たちに自分の思うところを語ることにした。
『秋の陽射し』
モラン牧師には四人の娘がいた。末娘のディアドリはイギリスに行ったまま音沙汰がなかったが、
ある日手紙が届いて牧師の元を訪れるという。帰ってきた末娘は男を連れていて、その男はアイルランドを賛美するイギリス人だった。
『哀悼』
リアム・パットは、自分は田舎暮らしで終わる人間ではないと考えてロンドンへ出る。
だが仕事は思うようにいかない。いろいろと面倒を見てもらっていた人に囲まれながら何とかやっていたが、田舎へ帰ることにしたと彼らに伝えると、リアムは一つの仕事を依頼される。
『パラダイスラウンジ』
不倫関係にある男女と、それを眺めて自分の若い頃を回想する老女。
『音楽』
ジャスティンは少年の時に近所のロウチおばさんと知り合いになり、彼女のすすめでピアノを習い始める。ピアノを教えてくれるのはフィン神父だった。
『見込み薄』
ミセス・キンケイドは、事件のほとぼりが冷めるまで旅をすることにした。
彼女は旅先の軽食堂で、ブレイクリーという男と相席になる。
『聖人たち』
アイルランドを離れてイタリアで暮らしていた「わたし」は、かつて「わたし」の家でメイドをしていた女性であるジョセフィンが危篤状態であるとの連絡を受ける。アイルランドへ戻って、「わたし」はジョセフィンと再会する。
アイルランド・ストーリーズ
『聖母の贈り物』の時と同じく十二篇が収められている。
今回の本では、アイルランドが舞台の話が多く、歴史的な出来事に関する記述も多くあり、
中身の濃い短篇集になっている。
『女洋裁師の子供』
カハルはスペイン人の観光客を車に乗せて、涙を流すという路傍の聖母像へ案内する。
その帰り道、カハルの身にアクシデントが起きる。
『キャスリーンの牧草地』
ハガーティーは牧草地を手に入れるため、末娘のキャスリーンを知り合いの家に女中奉公に出す。キャスリーンは奉公先で、自分が育ったのとは異なる水準の生活様式で暮らす人々に仕えることになる。
『第三者』
ボーランドにはアナベラという妻がいるが、彼女は浮気をしていた。
ボーランドは妻の浮気相手であるレアードマンに会って話をすることになる。
『ミス・スミス』
ミス・スミスは女教師である。彼女の生徒にジェイムズという少年がいるが、彼女はこの少年のことを快く思っていない。
やがてミス・スミスは結婚退職して、子供が生まれる。
ジェイムズ少年は庭の草刈りをしに来た男から、自分の行動指針について助言を得る。
『トラモアへ新婚旅行』
デイビーとキティーは新婚夫婦である。旅行先での会話から過去の記憶が甦り、
デイビーはキティーの真意を知ることになる。
『アトラクタ』
年老いた女教師アトラクタは、現実に起きている事件に思いを馳せ、
生徒たちに自分の思うところを語ることにした。
『秋の陽射し』
モラン牧師には四人の娘がいた。末娘のディアドリはイギリスに行ったまま音沙汰がなかったが、
ある日手紙が届いて牧師の元を訪れるという。帰ってきた末娘は男を連れていて、その男はアイルランドを賛美するイギリス人だった。
『哀悼』
リアム・パットは、自分は田舎暮らしで終わる人間ではないと考えてロンドンへ出る。
だが仕事は思うようにいかない。いろいろと面倒を見てもらっていた人に囲まれながら何とかやっていたが、田舎へ帰ることにしたと彼らに伝えると、リアムは一つの仕事を依頼される。
『パラダイスラウンジ』
不倫関係にある男女と、それを眺めて自分の若い頃を回想する老女。
『音楽』
ジャスティンは少年の時に近所のロウチおばさんと知り合いになり、彼女のすすめでピアノを習い始める。ピアノを教えてくれるのはフィン神父だった。
『見込み薄』
ミセス・キンケイドは、事件のほとぼりが冷めるまで旅をすることにした。
彼女は旅先の軽食堂で、ブレイクリーという男と相席になる。
『聖人たち』
アイルランドを離れてイタリアで暮らしていた「わたし」は、かつて「わたし」の家でメイドをしていた女性であるジョセフィンが危篤状態であるとの連絡を受ける。アイルランドへ戻って、「わたし」はジョセフィンと再会する。
アイルランド・ストーリーズ

2012年2月26日
『対訳 イェイツ詩集』
イェイツの詩を読みたいと思って最初に手にした本。
若い頃から晩年までの詩集からバランスよくピックアップされており、
訳も現代的で親しみやすい。
イェイツについて知りたい人が最初に手にするのに適した本ではないでしょうか。
若い頃から晩年までの詩集からバランスよくピックアップされており、
訳も現代的で親しみやすい。
イェイツについて知りたい人が最初に手にするのに適した本ではないでしょうか。
『ダブリナーズ』 ジェイムズ・ジョイス
アイルランドの作家ジェイムズ・ジョイスによる短篇集です。
『ダブリン市民』というタイトルで出ていたものを新訳するにあたり、タイトルも原題である『ダブリナーズ』をそのまま使用しています。
ダブリンのさまざまな老若男女が出てきて、それぞれの生活が描かれています。
文章は、晦渋ではないにしても、決して平易なものではありません。
言葉に対するこだわりが強い作家による短篇なので、その文章が何を意味しているのか不可解な箇所が所々に出てきます。
折に触れて再読するのがいいかもしれないです。
「姉妹」
「出会い」
「アラビー」
「エヴリン」
「カーレースが終って」
「二人の伊達男」
「下宿屋」
「小さな雲」
「写し」
「土くれ」
「痛ましい事故」
「委員会室の蔦の日」
「母親」
「恩寵」
「死せるものたち」
『ダブリン市民』というタイトルで出ていたものを新訳するにあたり、タイトルも原題である『ダブリナーズ』をそのまま使用しています。
ダブリンのさまざまな老若男女が出てきて、それぞれの生活が描かれています。
文章は、晦渋ではないにしても、決して平易なものではありません。
言葉に対するこだわりが強い作家による短篇なので、その文章が何を意味しているのか不可解な箇所が所々に出てきます。
折に触れて再読するのがいいかもしれないです。
「姉妹」
「出会い」
「アラビー」
「エヴリン」
「カーレースが終って」
「二人の伊達男」
「下宿屋」
「小さな雲」
「写し」
「土くれ」
「痛ましい事故」
「委員会室の蔦の日」
「母親」
「恩寵」
「死せるものたち」
2012年2月12日
The Second Coming
Turning and turning in the widening gyre
The falcon cannot hear the falconer;
Things fall apart; the centre cannot hold;
Mere anarchy is loosed upon the world,
The blood-dimmed tide is loosed, and everywhere
The ceremony of innocence is drowned;
The best lack all conviction, while the worst
Are full of passionate intensity.
Surely some revelation is at hand;
Surely the Second Coming is at hand.
The Second Coming! Hardly are those words out
When a vast image out of Spiritus Mundi
Troubles my sight: somewhere in the sands of the desert
A shape with lion body and the head of a man,
A gaze blank and pitiless as the sun,
Is moving its slow thighs, while all about it
Reel shadows of the indignant desert birds.
The darkness drops again; but now I know
That twenty centuries of stony sleep
were vexed to nightmare by a rocking cradle,
And what rough beast, its hour come round at last,
Slouches towards Bethlehem to be born?
The falcon cannot hear the falconer;
Things fall apart; the centre cannot hold;
Mere anarchy is loosed upon the world,
The blood-dimmed tide is loosed, and everywhere
The ceremony of innocence is drowned;
The best lack all conviction, while the worst
Are full of passionate intensity.
Surely some revelation is at hand;
Surely the Second Coming is at hand.
The Second Coming! Hardly are those words out
When a vast image out of Spiritus Mundi
Troubles my sight: somewhere in the sands of the desert
A shape with lion body and the head of a man,
A gaze blank and pitiless as the sun,
Is moving its slow thighs, while all about it
Reel shadows of the indignant desert birds.
The darkness drops again; but now I know
That twenty centuries of stony sleep
were vexed to nightmare by a rocking cradle,
And what rough beast, its hour come round at last,
Slouches towards Bethlehem to be born?
『装飾する魂―日本の文様芸術』 鶴岡真弓
ケルト装飾についての著作のある方による、日本の装飾についての読み物。
日本の装飾をいくつかのテーマごとに分類し、解説していく。
何気なく見ていた文様が意味と歴史を持つことに気付かせてくれる本。
エッセイのような感覚で読みやすい。
装飾する魂―日本の文様芸術
日本の装飾をいくつかのテーマごとに分類し、解説していく。
何気なく見ていた文様が意味と歴史を持つことに気付かせてくれる本。
エッセイのような感覚で読みやすい。
装飾する魂―日本の文様芸術

2012年2月4日
『ディフェンス』ウラジーミル・ナボコフ
ルージンは幼い頃にチェスと出会い、成長してチェス・プレイヤーとなっていきます。
彼には、チェスは一流だがそれ以外の生活能力に乏しいという特徴があります。
やがてルージンは若くて美しい女性と出会い、伝統に則って彼女の母親の方に、先に結婚の意志を伝えます。
チェス小説としても読めるし、一人の人間の軌跡としても読めます。
時代状況を反映してか、次第にルージンの精神が追い詰められていきますが、
彼が彼自身を守りきれるかどうかに物語がシフトしていきます。
彼の妻やその家族、作家である彼の父、悪友など、主人公以外の登場人物も個性が際立っていて生き生きとしています。
彼には、チェスは一流だがそれ以外の生活能力に乏しいという特徴があります。
やがてルージンは若くて美しい女性と出会い、伝統に則って彼女の母親の方に、先に結婚の意志を伝えます。
チェス小説としても読めるし、一人の人間の軌跡としても読めます。
時代状況を反映してか、次第にルージンの精神が追い詰められていきますが、
彼が彼自身を守りきれるかどうかに物語がシフトしていきます。
彼の妻やその家族、作家である彼の父、悪友など、主人公以外の登場人物も個性が際立っていて生き生きとしています。
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