2012年1月15日

『バーチウッド』を読む 第三部(1)~(5)

第三部 水星――使者

(1)
語り手は生き延びる。数週間か数箇月か数年か、判らない。
ティンカーの一団と一緒にいたこともある。
円を描いて旅は続き、その中心にはサーカスがあった。
春の初めの日々。
森の奥の小屋。焚き火。大男。アルバート。
コッターの話。サイモンに土地を追い出された過去。
現在の話。女が癲狂院で亡くなる。女の一族が屋敷を乗っ取る。
ジョセフの旦那。
逃亡。虎の黄色い目。

(2)
馬車。サイラスとマリオ。
ローレス館。発砲の音。シビル。
仰向けに寝かされたエンジェル。春の雨。

(3)
崩壊した私の王国。
修繕されているバーチウッド。
猟銃を構えるコッター。
サイラス。ドレスを着たおかしな連中。モリー・マグワイア党。
老ジョン・マイケル。ローレス一族。
サイラスと一座の連中は党と肩を並べて戦っていた。
「屋敷は彼にやってしまうがいい」
サーカスは立ち去る。
白い夜会服に身を包んだ人影。赤毛。

(4)
黒いナイフ。サバティエ。
マイケル。
湖のほとりの東屋。
語り手は自分の名前を七度呼ばわってその谺を聞く。

(5)
書斎のビリヤード台。樺の木立。
遺言書。争い。名前を持たない理由。
再び春が来る。聖ブリギットの日。


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