2012年1月22日

『ケプラーの憂鬱』ジョン・バンヴィル


主人公はヨハネス・ケプラー。コペルニクス死後に生まれた、ガリレオと同時代の人間。
コペルニクスの時と同様、学者が主人公の小説。
五部構成で、各部のタイトルがケプラーの著作名になっています。
1、宇宙の神秘
2、新天文学
3、屈折光学
4、世界の調和
5、夢

しかも五部であること、そして各部の節の数がケプラーの宇宙論に対応しています。
加えて、惑星の楕円軌道を意識して、各部の始まりと終わりが円環になるように書かれてもいます。
作者の形式へのこだわりを感じさせられる小説です。



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